変成シリコンの乾燥時間はどれくらい?建築の効率と品質を左右する要素
2024.04.15 (Mon) 更新
建築や修理作業において重要な役割を果たすコーキング作業。
その成否を大きく左右するのが、使用するコーキング剤の種類と、それに伴う乾燥時間です。
特に変成シリコン、シリコン、ウレタン系といった各種コーキング剤の特性を理解し、適切に乾燥時間を守ることは、仕上がりの質と耐久性に直結します。
目次
□変成シリコンの乾燥時間はどれくらい?種類別に解説!
コーキング剤にはさまざまな種類があり、それぞれの乾燥時間は大きく異なります。
このセクションでは、主にウレタン系、シリコン系、そして変成シリコン系のコーキング剤に焦点を当て、それぞれの乾燥時間と特性を紹介します。
1:ウレタン系コーキング剤
ウレタン系のコーキング剤は、表面硬化まで約2時間、皮膜硬化まで約4時間、完全硬化には3日から7日かかるとされています。
このタイプは特に弾性に富み、ひび割れが発生しやすい箇所に使用されることが多いですが、紫外線に弱く、塗料を重ねることでその耐久性を向上させる必要があります。
2:シリコン系コーキング剤
シリコン系のものは、表面硬化に約1時間、皮膜硬化に約8時間、完全硬化にはおおよそ1日を要します。
耐久性や耐候性に優れており、外壁や屋根だけでなく、水周りにも使用されることが多いです。
そのため、多くの人が目にする機会があるでしょう。
3:変成シリコン系コーキング剤
変成シリコン系は、表面硬化約1時間、皮膜硬化約1.5時間と、他のタイプに比べて乾燥時間が短いのが特徴です。
完全硬化は約3日かかります。
耐久性や耐候性も高く、特にサイディング外壁に適しています。
「ノンブリード」タイプが主流で、ブリード現象を抑制する利点がありますが、価格が高めな点も覚えておく必要があります。
□乾燥時間を守らないリスク
コーキング作業において、指定された乾燥時間を守らない場合、さまざまな問題が生じる可能性があります。
ここでは、乾燥時間を守らないことによる具体的なリスクについて解説します。
1:塗装の問題
乾燥していない状態で塗装を施すと、コーキング剤が塗料に付着してしまい、正しく塗装ができません。
仮に塗れたとしても、コーキング剤がヨレてしまい見た目が悪くなり、塗膜の剥がれやすさも増します。
2:防水性能の低下
皮膜が硬化する前に塗装を行うと、塗料の成分がコーキング剤を溶かし、防水性能が低下します。
また、外気に触れなくなることで硬化不良を起こすこともあり得ます。
□まとめ
コーキング作業では、使用するコーキング剤の種類に応じた正確な乾燥時間の理解と守りが不可欠です。
ウレタン系、シリコン系、変成シリコン系のコーキング剤は、それぞれ特性と適切な使用場所が異なり、乾燥時間を正確に守ることで、耐久性や美観、機能性を高められます。
また、乾燥時間を短縮しようとすると、塗装の問題や防水性能の低下といったリスクが伴うため、忍耐と注意が求められます。