屋上防水の仕上げ方法として、アスファルト防水の押さえコンクリート仕上げは、その高い耐久性から多くの建物で採用されています。
しかし、長期間の使用によって、ひび割れや浮きなどの劣化症状が発生し、防水層の機能が低下することもあります。
今回は、建築に関わる業務に携わる方に向けて、アスファルト防水の押さえコンクリート仕上げの特徴やメリット・デメリット、劣化症状、そして改修工事について解説していきます。
アスファルト防水押さえコンクリートとは、アスファルト防水層の上にコンクリートを打設し、防水層を保護する仕上げ方法です。
防水層の保護だけでなく、歩行や荷重に耐える強度を持たせる役割も担っています。
*メリット
1: 耐久性が高い
防水押さえコンクリートは、アスファルト防水層を直接雨風や紫外線から守るため、耐久性に優れています。
一般的に、アスファルト防水の耐用年数は10~15年程度ですが、押さえコンクリート仕上げにすることで、耐用年数は約20~30年程度にまで延びるとされています。
2: 施工が容易
アスファルト防水層の上にコンクリートを打設するだけなので、施工が比較的容易です。
3: 長寿命化が期待できる
高い耐久性と施工の容易さから、長寿命化が期待できます。
*デメリット
1: コンクリートの劣化によるひび割れや浮きが発生しやすい
コンクリートは、温度変化や紫外線、雨水などの影響を受けやすく、経年劣化によってひび割れや浮きが発生することがあります。
2: 重量がある
コンクリートは重量があるため、建物の構造に負担をかける可能性があります。
□アスファルト防水押さえコンクリートの劣化症状
アスファルト防水押さえコンクリートは、経年劣化によって様々な症状が現れます。
これらの症状は、防水層の機能低下や雨水の侵入に繋がり、建物の寿命を縮める原因となります。
1: ひび割れ
コンクリートは、温度変化や乾燥収縮によって膨張と収縮を繰り返します。
この繰り返しによって、コンクリート内部に微細なひび割れが発生し、それが徐々に拡大していくことで、目に見えるひび割れとなって現れます。
ひび割れは、雨水の侵入経路となり、アスファルト防水層の劣化を促進します。
また、鉄筋が露出することで、腐食が発生し、建物の強度が低下する恐れもあります。
2: 浮き
コンクリートのひび割れ部分に雨水が浸入し、凍結と融解を繰り返すことで、コンクリートが浮き上がることがあります。
浮き上がった部分は、歩行や荷重に弱く、崩落する危険性があります。
また、浮き上がっている部分に雨水が溜まりやすく、防水層の劣化を促進します。
3: 伸縮目地の劣化
伸縮目地は、コンクリートの膨張と収縮によるひび割れを防止するために設けられます。
しかし、伸縮目地も経年劣化によって、ひび割れや剥がれが発生することがあります。
伸縮目地の劣化は、コンクリートの動きを阻害し、ひび割れの発生を促進します。
また、伸縮目地から雨水が浸入し、アスファルト防水層の劣化を促進する原因となります。
□アスファルト防水押さえコンクリートの改修工事
アスファルト防水押さえコンクリートの改修工事は、劣化状況に応じて適切な方法を選択する必要があります。
一般的な改修方法には、かぶせ工法、重ね張り工法、撤去・再施工などがあります。
それぞれの工法にはメリットとデメリットがあり、具体的な状況に応じて最適な方法を選ぶことが重要です。
1: かぶせ工法
かぶせ工法は、既存の防水層の上に、新しい防水層をかぶせる方法です。
これは、既存の防水層が比較的良好な状態にある場合に有効です。
既存の防水層を撤去する必要がないため、工期が短く済みます。
また、撤去作業が不要なため、費用を抑えることができます。
デメリットとしては、既存の防水層の劣化状況によっては、新しい防水層の効果が十分に発揮されない場合があります。
2: 重ね張り工法
重ね張り工法は、既存の防水層の上に、新しい防水シートを重ねて貼り付ける方法です。
この工法は、既存の防水層が部分的に劣化している場合に適しています。
かぶせ工法よりも強度が高く、耐久性も期待できます。
新しい防水シートが追加されることで、防水性能が向上します。
しかし、既存の防水層を撤去する必要があるため、工期が長くなります。
また、撤去作業と新しい防水シートの貼り付けにより、費用が増加します。
3: 撤去・再施工
撤去・再施工は、既存の防水層を完全に撤去し、新たに防水層を施工する方法です。
この工法は、既存の防水層が著しく劣化している場合に最も適しています。
最も効果的な改修方法であり、新しい防水層の耐久性も高いです。
既存の劣化した部分を完全に取り除くため、新しい防水層の性能が最大限に発揮されます。
しかし、完全な撤去作業と新たな施工が必要なため、工期が長くなります。
撤去作業および新たな防水層の施工には、高い費用がかかります。
□まとめ
防水押さえコンクリート仕上げは、高い耐久性を持つ一方で、経年劣化によってひび割れや浮きなどの症状が発生し、防水層の機能が低下する可能性があります。
これらの劣化症状を早期に発見し、適切な改修工事を行うことで、建物の寿命を延ばし、安全で快適な空間を維持することができます。
防水押さえコンクリートの改修工事は、劣化状況や建物の構造などを考慮して、適切な工法を選択することが重要です。
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