漆喰壁のひび割れを防ぐ!原因と効果的な対策方法
2024.04.28 (Sun) 更新
漆喰とは、自然素材でありながら高い耐久性を誇る壁材です。
しかし、その美しい仕上がりに隠れた課題があります。
それは、「ひび割れ」です。
この記事では、漆喰壁のひび割れの原因と対策について、深く掘り下げてみましょう。
目次
□漆喰壁のひび割れが生じる3つの主な原因
漆喰壁のひび割れには、以下のような3つの主な原因があります。
1:急激な乾燥による収縮
漆喰は吸放湿性能があり、壁に塗られた後、空気中の湿気を吸収・放出しながら乾燥します。
しかし、急激に乾燥することで収縮し、ひび割れが発生することがあります。
特に夏の湿度の高い時期や冷房による室内乾燥、外壁が直射日光を受ける場合などは要注意です。
2:下地の木材の収縮・膨張
漆喰壁が木材の上に塗られる場合、木材自体の湿度変化による膨張・収縮が、漆喰壁のひび割れの要因となります。
3:工事などによる振動
地震はもちろん、近隣の道路工事による振動も、漆喰壁にひび割れを引き起こす可能性があります。
□漆喰壁のひび割れを防ぐ3つの対策
漆喰壁のひび割れを防ぐためには、どのような対策が有効でしょうか。
漆喰壁の寿命は数十年に及ぶため、1〜2ヶ月待つことで質の向上を図ることが大切です。
以下、3つの対策をご紹介します。
1:漆喰を塗る時季を選ぶ
夏季は日差しが強く、漆喰の水分が急速に蒸発し、ひび割れの原因となります。
一方、冬季は漆喰の自然な硬化作用が働きにくく、理想的な固化が難しいです。
特に、気温が5度以下の低温環境では、ひび割れのリスクが高まります。
したがって、適切な塗装時期を選択することは、漆喰壁の品質保持に欠かせない要素です。
2:厚く塗り過ぎない
漆喰の量が多くなると、その収縮に伴う変動が大きくなり、ひび割れを引き起こしやすくなります。
このため、「厚く塗りすぎない」「塗る面積を広げない」ことが重要です。
漆喰は一般に1〜3mmの厚さで塗られることが多く、DIYの場合は2mm以下に抑えることでひび割れを防げます。
ただし、厚さが薄すぎると調湿性能が損なわれるため、バランスを取る必要があります。
3:下地に応じてひび割れ防止剤を使う
下地が吸水性の高い木材である場合、シーラーや他のひび割れ防止材の使用が有効です。
これらの材料は、漆喰のひび割れや変色を防ぐために、下地の吸水性を抑える役割を担います。
適切な防止剤の選択と使用は、漆喰壁の長期間の保護に欠かせない手段となります。
□まとめ
漆喰は美しい仕上がりと機能性で人気ですが、ひび割れはその大きな弱点です。
急激な乾燥、下地の変化、外部からの振動などが原因となることが多く、適切な塗装時季の選択、厚塗りの回避、下地の準備によってこれらの問題を予防することが重要です。
このような対策を講じることで、長期にわたって漆喰壁の美しさを保てるでしょう。