瓦のラバーロック工法のメリットとデメリットとは?正しい施工方法もご紹介!
2024.06.08 (Sat) 更新
家のメンテナンスは永遠の課題ですが、新しい技術や工法を学ぶことでより良い解決策を見つけられます。
特に瓦屋根の持つ歴史的な美しさと機能性を保持しつつ、その耐久性を向上させる方法についての知識は価値があります。
今回は、ラバーロック工法に焦点を当て、その利点と欠点を解説し、家主が適切な施工方法を選ぶための情報を提供します。
目次
□瓦のラバーロック工法とそのメリット
ラバーロック工法は、瓦屋根の修理や補強に使用される比較的新しい技術です。
この工法では、瓦と瓦の間に特殊なコーキング材を用いて接着し、瓦が飛ばされるのを防ぎます。
以下では、その主なメリットを解説します。
*雨水の浸入を防ぐ
1:瓦と瓦の隙間を密封する
ラバーロック工法は、瓦の間の隙間にコーキング材を充填し、雨水が屋根裏に浸入するのを効果的に防ぎます。
これにより、雨漏りを減少させられます。
2:持続的な防水効果
コーキング材の耐候性により、一度施工すると長期間にわたってその効果が持続します。
定期的なメンテナンスにより、さらにその寿命を延ばせます。
*瓦の固定を強化
1:瓦の飛散防止
強風時に瓦が飛ばされるのを防ぐため、ラバーロック工法は瓦を固定し、屋根全体の安定性を高めます。
これにより、自然災害時のダメージを軽減させられます。
2:耐震性の向上
地震発生時、瓦屋根はしばしば大きな被害を受けますが、ラバーロック工法によって瓦が固定されることで、そのリスクを軽減します。
瓦の落下やずれが少なくなり、安全性が向上します。
この工法の導入により、屋根のメンテナンス費用が長期的に削減され、家全体の耐久性が向上するため、皆さまにとって非常に有益な選択肢といえます。
□瓦のラバーロック工法のリスクとデメリット
ラバーロック工法が屋根の耐久性を向上させる一方で、いくつかのリスクとデメリットも存在します。
これらの点を理解することで、家主はこの工法を採用する際の潜在的な問題をより良く評価できるようになります。
1:通気性の悪化
瓦と瓦の間にコーキング材を充填することで、屋根の通気性が悪化する可能性があります。
これにより、屋根下の湿気が逃げにくくなり、結果的に雨漏りや下地の腐食を引き起こす可能性があります。
2:下地の劣化加速
通気性が低下すると、屋根の下地材が湿気を保持しやすくなり、木材などの材料が腐りやすくなります。
このように、一見して解決されたように見える問題が、他の問題を引き起こす原因となることがあります。
3:屋根の一部が大きく損傷
ラバーロック工法では瓦が密接に固定されるため、非常に強い風や地震が発生した場合、瓦が部分的にではなく、大きなブロックとして一度に剥がれ落ちる可能性があります。
これにより、より大きな損傷が発生するリスクがあります。
4:修理の困難さ
一度ラバーロック工法で固定された瓦は、修理や交換が非常に困難になります。
特に瓦が損傷した場合、通常の瓦屋根よりも多くの労力とコストがかかることが予想されます。
5:剥離工程の追加
ラバーロックで固定された瓦を剥がす必要がある場合、通常の屋根工事にはない剥離工程が必要になります。
この工程は手間とコストを大幅に増加させ、全体的な修繕費用を高めることになります。
6:専門会社の必要性
通常の屋根工事会社では対応できない場合が多く、ラバーロック工法を専門とする専門会社に依頼する必要があるかもしれません。
これにより、工事の選択肢が限られ、コストがさらに増加する可能性があります。
これらのリスクとデメリットを十分に理解し、他の工法と比較検討した上で、ラバーロック工法の採用を決定することが重要です。
□ラバーロックの正しい施工法と間違った例
ラバーロック工法を用いた屋根の修繕においては、正しい施工方法を理解し適用することが非常に重要です。
正しく施工されていない場合、屋根の寿命を短くするだけでなく、安全上のリスクも高まります。
以下では、正しいラバーロックの施工法と、避けるべき間違った施工例を紹介します。
*正しい施工法
1:適切な部分の選択
ラバーロックは、瓦屋根の特定の部位に限定して施工することが推奨されます。
例えば、棟瓦や平瓦の部分に限定して施工することで、全体の強度を保ちつつ、必要な部分のみ強化します。
2:L字型やT字部分の施工
適切なラバーロック施工では、棟瓦のL字型部分や、平瓦のT字部分にコーキングを施すことが一般的です。
これにより、瓦同士が固定され、風や地震によるズレを防ぎます。
*間違った施工法
1:全面コーキング
すべての瓦をコーキング材で固定する全面コーキングは避けるべきです。
この方法では、屋根の通気性が失われ、湿気が内部に閉じ込められることで、瓦や下地の腐食を早める原因となります。
2:過剰な材料使用
必要以上にコーキング材を使用すると、重量が増加し、屋根の負担が大きくなるだけでなく、将来的な修繕が困難になります。
適量を守り、適切な方法で施工することが重要です。
□まとめ
ラバーロック工法は、適切に施工されれば瓦屋根の耐久性と安全性を向上させる効果があります。
しかし、間違った施工法を選ぶと、屋根の寿命を縮めたり、修繕費用を増大させたりする可能性があります。
正しい施工法を選び、専門的な知識を持つ会社に依頼することで、これらのリスクを最小限に抑えられます。
ラバーロック工法の導入を検討する際は、そのメリットとデメリットを十分に理解し、適切な施工会社を選ぶことが重要です。
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