メンテナンスフリーの外壁は存在するのか?選び方の注意点とおすすめの外壁材を解説
2024.07.27 (Sat) 更新
「メンテナンスフリーの外壁」という言葉、よく耳にするのではないでしょうか。
マイホームを建てる、あるいは建て替える際に、誰もが憧れる「メンテナンスフリー」。
しかし、実際にどんな外壁材を選べば良いのか、具体的なイメージが沸かない方も多いかもしれません。
この記事では、メンテナンスフリーの外壁について、その定義や選び方の注意点、おすすめの素材を詳しく解説していきます。
長く住み続けたいマイホームの外壁選びに役立つ情報が満載ですので、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
□メンテナンスフリーの外壁とは?
「メンテナンスフリー」という言葉は、まるで魔法の呪文のように聞こえます。
しかし、現実にはどんな外壁材でも、全くメンテナンスが不要というわけではありません。
1:本当の意味での「メンテナンスフリーの外壁」は存在しない
どんな外壁材も、時間の経過とともに劣化は避けられません。
外壁は、風雨や紫外線、気温の変化など、様々な外的要因に常にさらされています。
そのため、塗装が剥がれたり、ひび割れが生じたり、汚れが付着したりといった劣化現象は、避けられないものです。
2:メンテナンスフリーという言葉の本当の意味
では、なぜ「メンテナンスフリー」という言葉が使われるのでしょうか。
それは、一般的な外壁材に比べて、メンテナンスの頻度が少なく、長期間にわたって美観を保てる外壁材を指す場合が多いからです。
3:メンテナンスフリーは実は「低メンテナンス」
つまり、メンテナンスフリーという言葉は、厳密には「メンテナンス不要」ではなく、「低メンテナンス」という意味合いが強いと言えるでしょう。
「メンテナンスフリー」という表現は、あくまでもマーケティング上の用語であり、実際には定期的な点検や清掃、必要に応じての補修は必要となります。
□メンテナンスフリーに近い外壁材
では、具体的にどんな外壁材が、メンテナンスフリーに近いと言えるのでしょうか。
1:タイル
タイルは、粘土や石を高温で焼き固めた素材で、耐久性、耐水性、耐候性に優れています。
そのため、汚れや水に強く、色褪せしにくいという特徴があります。
タイルは、他の外壁材に比べてメンテナンスの頻度が少なく、長期にわたって美観を保てるため、メンテナンスフリーに近い外壁材と言えるでしょう。
2:樹脂系サイディング
樹脂系サイディングは、塩化ビニールを主原料とするボード状の外壁材で、雨や塩害、凍害に強く、色褪せしにくいのが特徴です。
また、一般的なサイディングボードではボード同士のつなぎ目にコーキングが必要ですが、樹脂系サイディングはコーキングが不要なものが多く、メンテナンスの頻度が非常に低いです。
3:金属系サイディング
金属系サイディングは、ガルバリウム鋼板やアルミなどの金属で作られた外壁材です。
耐久性、耐候性、耐火性に優れ、軽量で地震にも強いという特徴があります。
金属系サイディングは、塗装や目地コーキングのメンテナンスは必要ですが、他の外壁材に比べて頻度は少なく、長期的に見ればコストパフォーマンスに優れています。
4:ALC外壁
ALC外壁は、軽量で気泡が入っている特殊コンクリートの一種です。
コンクリートのメリットである耐久性や耐火性がありながら、重量はコンクリートの約4分の1と軽く、さらに環境にもやさしい素材です。
ALC外壁は、外壁材自体が劣化しにくいことから、適切な塗り替えを行うことで半永久的に美観を保つことができると言われています。
□さらなるメンテナンスフリーを目指すには?
メンテナンスフリーに近い外壁材を選ぶことは、長寿命な住まいを実現する上で重要なポイントです。
しかし、より積極的にメンテナンスフリーを目指したい場合は、さらなる工夫が必要となります。
1:ガルバリウム鋼板の選び方
ガルバリウム鋼板は、耐久性、耐候性に優れているため、メンテナンスフリーに近い外壁材として人気があります。
しかし、ガルバリウム鋼板は、傷がつきやすく、サビが発生しやすいという側面も持ち合わせています。
そのため、傷つきにくい表面処理が施されたガルバリウム鋼板を選ぶことが重要です。
また、ガルバリウム鋼板は、他の金属や木材と接触させると、サビが発生しやすいため、注意が必要です。
2:耐候性に優れた塗料の活用
外壁材の耐久性を高めるためには、耐候性に優れた塗料を使用することも有効です。
塗料には、アクリル塗料、ウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料など、様々な種類があります。
それぞれの塗料は、耐用年数、耐久性、価格などが異なります。
外壁材の種類や、予算、求める性能などを考慮し、最適な塗料を選びましょう。
3:シーリングや目地の重要性
外壁材だけでなく、シーリングや目地も、外壁の耐久性に大きな影響を与えます。
シーリングは、外壁材と外壁材の隙間を埋める役割を果たし、目地は、外壁材と外壁材のつなぎ目を隠す役割を果たします。
シーリングや目地が劣化すると、雨水が侵入しやすくなり、外壁材の劣化を早める原因となります。
そのため、定期的な点検と必要に応じての補修が重要です。
新築時には、耐久性に優れたシーリングや目地材を使用することで、長期的なメンテナンス費用を抑えられます。
□まとめ
この記事では、メンテナンスフリーの外壁について、その定義、選び方の注意点、おすすめの素材について解説しました。
メンテナンスフリーという言葉は、あくまで「低メンテナンス」を意味しており、どんな外壁材でも、全くメンテナンスが不要というわけではありません。
外壁材の選び方としては、タイル、樹脂系サイディング、金属系サイディング、ALC外壁などが、メンテナンスフリーに近いと言えるでしょう。
さらなるメンテナンスフリーを目指すには、ガルバリウム鋼板の選び方、耐候性に優れた塗料の活用、シーリングや目地の重要性などを考慮することが重要です。
外壁は、建物の顔であり、住まいの価値を大きく左右する要素の一つです。
この記事を参考に、後悔のない外壁選びをしてください。
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